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  • 車内は危険な高温空間!「かくれ脱水」の症状にご注意ください

    夏の車内での脱水症状にご注意を

    気温がぐんぐんと上昇し、脱水症状や熱中症のリスクが高まる時期になりました。屋外だけではなく、車内でも脱水症状になりやすいことをご存知ですか?
    車内は、エアコンを使用していると涼しく感じられますが、密閉された空間のため熱がこもりやすく、想像以上に温度が上昇することがあります。
    真夏の炎天下に車を停めておくと、直射日光を受けるダッシュボード付近では70℃を超えることもあります。車内は、まるでサウナのような高温環境であり、脱水症状や熱中症のリスクが非常に高くなるため、短時間であっても、子どもやペットを車内に残さないでください。
    また、火災などの危険があるため、可燃性の高い危険物を放置したりすることは避けてください。

    車内でも暑さ対策は必須です

    特に注意したいのが、水分不足による脱水症状です。車内は、外気温よりも体感温度が高く、想像以上に水分を消費しやすい環境です。エアコンを使用していても、気づかないうちに水分は奪われています。
    体の水分量が減っているのに脱水の症状がはっきり出ず、自覚症状もない状態を「かくれ脱水」と呼びます。

    車内での「かくれ脱水」の主な原因
    • ・ 輻射熱(ふくしゃねつ)の影響
      太陽光だけでなく、路面やアスファルトから反射された熱(輻射熱)も車内に取り込まれます。この輻射熱により、車内温度は外気温よりも高くなり、体温が上昇しやすくなります。
    • ・ エアコンの除湿効果
      エアコンを使用すると、車内は涼しくなりますが、同時に湿度も低下します。乾燥した空気は、水分を奪いやすくなり脱水症状の危険があります。
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    • ・ トイレに行きにくい状況
      渋滞に巻き込まれるリスクなどがある場合、トイレに行けないことを考えて水分補給を我慢してしまいがちです。

    かくれ脱水を防ぐためには、喉が渇いていなくても、こまめに水分補給を心がけてください。水や麦茶、スポーツドリンクなどがおすすめです。汗をかくと、体内の塩分も失われます。塩飴やスポーツドリンクなどで、適度に塩分を補給しましょう。

    脱水症状を防ぐための対策を

    エアコンを使用しているからといって安心はできません。また、短時間の駐車であっても、エアコンを停止した車内の温度は急上昇し、リスクが高まります。
    車内での脱水症状や熱中症を防ぐための対策を行なっていください。

    • ・ 車内には絶対に子どもやペットを残さない
      車内温度はエアコンを切ると急激な速度で上昇していきます。どんな短時間でも、絶対に車内に残さないでください。
    • ・ 駐車する際は日陰を選ぶ
      日陰に駐車できない場合は、サンシェードなども活用できます。
    • ・ こまめに水分補給をする
      喉が渇いていなくても、こまめに水分補給をしてください。
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    • ・ 熱中症対策のカー用品を活用する
      フロントシェードを活用することで直射日光を防ぎ、車内の温度上昇を防ぐことができます。
      また、ハンドル日よけカバーや、車用扇風機、冷却スプレーなどの対策グッズもあります。冷却スプレーは、シートやハンドルなど、触れる部分の熱を取り除く際に役立つスプレーで、一時的に温度が低下します。
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    • ・ 熱中症対策グッズを活用する
      冷却シートや、服の上からスプレーする冷却スプレーなど活用できます。

    エアコンの使い方で快適&安全ドライブ

    • ・ 初期設定は「外気導入」と「冷房全開」
      車内に入り込んだ熱気を効率的に排出するため、窓を全開にして外気導入モードで冷房を全開にします。「エアコン+走行」は、短時間で温度を大きく下げられます。
    • ・ 車内の熱気を排出したら「内気循環」に切り替え
      走行風で車内の熱気を排出したら、窓を閉めて内気循環モードに切り替えます。こうすることで、冷房の効きを高めることができます。
    • ・ 適度な換気で酸素補給
      長時間、内気循環モードを使用する場合は、窓を開け車内の換気をすることで、車内酸素不足による体調不良を防ぎます。
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    • ・ 送風口の向きにも注意
      体が冷えすぎると、体調不良の原因になるため、送風口が顔や体に直接風が当たらないよう調整することで、体の冷えすぎを防げます。

    夏の高温時には、車内が短時間で危険な高温空間に変わることを忘れず、適切な対策を講じることが重要です。こまめな水分補給や、なるべく日陰に駐車したり、サンシェードを使用するなど、基本的な対策を行なってください。また、万が一、脱水症状や熱中症の兆候が見られた場合は、迅速な対応が必要です。健康と安全を守るために、十分にご注意ください。